公募内容の確認 グランプリ作品を見る
エントリーテーマ びわこ 擬人化 次の作品をみる 前の作品をみる
終了 2022.06.01 → 2022.07.31 エントリー番号:202207291900

・キャラクター詳細

【琵琶湖(ビワミズミ)】

 身長・165㎝

 年齢・17歳。

 体重・「おっ、乙女に体重を訊くとは、非常識だぞ!!」

 古来より続く由緒正しき琵琶家の、物静かな長女。
一族の名に恥じぬ琵琶の奏者であり、その音で水を操る。

 今でこそ立派な奏者である湖だが、幼い頃はまともな演奏が出来ず
琵琶家の将来を心配される程であった。しかし、そんな周りの目が悔しく、
必死に練習し今に至る。

 クールで物静かなな彼女だが、努力を惜しまずし続ける根の強い子であり、
内なる心はとても熱い。

 

【みな助】

 身長・「湖ちゃんのひざくらいまであるよ~」

 年齢・「うーん、わかんないな......」

 体重・「湖ちゃんにだっこしてもらえるよ! だから、
重くはないとおもうなぁ」と本人は言っているが、結構ずっしり来る重さ。

 湖が助けた狸のような生物。着ている服は湖がお揃いの布を使って
作ったものである。

 湖の演奏が好きで、聴いていると自然とニコニコ笑顔になっている。

 九才程の知能を持っていて、軽い計算ならできる。

 本人ははっきりとは覚えてないが、朧な記憶の中に湖からかけられた
「誰か」の優しい声とブレた琵琶の音が今でも記憶に残っている。

 

・設定詳細

【琵琶の一族】

 伝説によれば、琵琶の一族は約2000年前に「導きの神」により
湖を守る使命を託され、役目を果たす代価に一族の長き繁栄を
約束されたとされる。

 琵琶の音で水を操るのは一族特有の能力であり、導きの神によって
授けられた力だとされる。

 一族の力の他に忍術も扱え、一族の力は広義的に忍術の一つとされている。

 

【湖の過去】

 彼女には三つ下の弟、水面(ミナモ)がいた。彼は生まれつき体が弱かったが、
姉の事をとても慕っており、姉と二人でよく演奏の練習をしていた。

 しかし、ある日水面は力付き、まだ九つと幼かった彼は家族を置いて
先に逝ってしまう。その事を悲しみ、湖は死んだ彼に曲を演奏した。
それは、生前彼が好きだった演奏だった。

 まだ一度も完璧な演奏を聴かせてやれていなかった。しかし、
弟は下手な演奏でも嬉しそうに聴いていた。

「一度でいいから、完璧な演奏を聴かせてやりたかった」

 弟の笑顔を思い出しながら、その想いを乗せ曲を弾く。
鳴った音はとても美しく、彼女は初めてその曲を
完璧に奏でる事が出来たのだった。

 音が優しく空気に溶け込んだ時、湖の水面が微笑んだように思えた。

 その時だった、湖に何かが溺れそうになっているのを発見する。
子どもが溺れている。湖は即座にそれを考え、一族の力で
水を操りそれを助けた。

 それが、彼女の内なる才能の覚醒の瞬間だった。

 そうして救い出したそれは、狸のようなそんな姿をした不思議な生物だった。
狸は一頻り咳込んだ後、笑顔で湖にこう言った。

「ありがとう、お姉ちゃん!」

「さっきの演奏、とっても良かったよ。ボクは溺れいたから、
まともに楽しめなかったけど......」

「だからね。さっきの演奏、もう一回聞きたいな」

 にこりと笑った狸に、湖は亡き弟の笑顔を重ねてしまった。
彼は、そもそも人間ですらないというのに。

 もしかしたら......いや、そんな事は無いか。そう思いながら、
彼女は狸のリクエストに応え、見事に弾けるようになったその曲を披露した。

 静かな湖畔に、優しい琵琶の音が溢れていた。


202207291900-t.jpg

作家(絵師)様の描いた大切な作品です。作品の無断掲載・無断使用は固く禁止しております。
ページの先頭へもどる
ページの先頭へもどる